失語症者の意思疎通支援が始まります!

わびさび
厚生労働省が基となって失語症者の意思疎通支援者を作ろういう話が進んでいます。

世の中の失語症に対する認知度は非常に低いです。実際私も、言語聴覚士という職業につくまでは知りませんでした。

医療関係者でさえ、名前を聞いたことはあるけど、、というレベルの人も少なくないはず。

一般の方への認知度は5%あればいい方かなというくらい。

失語症という名前なので、ある程度名前から障害の予測は出来ますが、具体的にどう行った障害なのか理解している方は少ないと思われます。

特に現状では、特性を理解してコミュニケーションを図れる人の存在は貴重な存在となっています。

失語症という障害は理解されにくい

理解者がいないことはつらいこと。

  • 麻痺など目に見える障害ではない
  • 視力障害には眼鏡など代償手段に乏しい
  • 失語症の症状が認知症と間違われやすい など

周囲の人に理解されづらい側面があります。

また、障害者等級も失語症単独では2級まで、そして受けられる福祉サービスも少ないのが現状です。

そのため、外出を避けるなど人とコミュニケーションを取ることに消極的になってしまうことで、鬱的になってしまう方もいます。

また、家の中にいても、家族とコミュニケーションを十分にとるが出来ず、家の中でも孤立化してしまう方も。

STとして、このような問題を軽減していくことが課題です。が、支援できる範囲に限界もあります。

 

失語症意思疎通支援者とは

「できる」を「している」へ

基本的な支援内容

  • 外出支援
  • 交通機関利用援助
  • 会・会議での内容理解援助
  • 同病者とのコミュニケーションの援助
  • 公共施設の利用援助
  • 買い物・娯楽施設などの利用援助 など

要請があった時に、上記のような支援を行うために市町村から派遣されます。これらの援助をするのが、失語症意思疎通支援者になります。

立場としては、手話通訳者や視覚障害者ガイドヘルパーが近いようです。

失語症者の方に、新たに福祉サービスとして、このような支援を提供できるようになるかもしれません。

どうやってなるのか?

養成カリキュラムを受ける必要があります。

  • 必須科目(40時間)
  • 選択科目(40時間)

の2種類あり、必須科目は必ず受けなくてはいけません。選択科目に関しては、任意で受けることが可能です。

必須科目については座学:実習=1:2といった構成です。内容は非常に考えられて作られているようで、失語症者に関わる人にはぜひとも受講していただきたい内容となっています!

現在、案として挙がっているものとして、

必須科目の教科

  • 失語症者概論
  • 失語症者の日常生活とニーズ
  • 会話支援者とは何か
  • 会話支援者の心構えと倫理
  • コミュニケーション支援技法Ⅰ
  • コミュニケーション支援実習Ⅰ など

変更はあるかもしれませんが、概ねこのような内容の講義・実技を受ける必要があります。



言語聴覚士はどのように関わっていくか

養成のお手伝いや人的支援

各都道府県の県士会を中心に支援者養成事業について取り組んでいます。

主にSTとして関わるのは、

  • 支援員養成における講師
  • 講義のお手伝い

になるようです。

支援者養成カリキュラムで講師をするためには、資格が必要になります。この資格取得のためには、研修を受ける必要があるようです。

興味のある方は、平成30年度も研修を予定しているようなので、詳しくは各々所属している県士会にご確認を!

 

様々な課題

乗り越えていきましょう!

大都市はすでに始まっているようですが、地方都市などは2~3年後の開始を目標としているようです。

需要の問題

失語症者は、現在20~50万人いると言われています。

数字に大きくバラツキがあるのは正確な数を把握できていないからのようです。

そのため、どのくらい支援者を必要としている人がいるのか、といった実態が曖昧な点が問題になっています。

県士会ごとに、アンケート調査などを行う予定の様です。

失語症者の集まれる場所が少ないという問題

失語症者支援者の養成には実地研修が必要になってきます。これには、サロンなどの利用を考えているようです。

しかし、現在、日本には失語症の方が集まれるような場所が非常に少ないのです。私の住んでいる場所にも存在しません。。

そこで、順番は逆のような気もしますが、サロンを自治体が中心となって開催する予定との事。

人と会話をするのが億劫で外出に消極的な人でも、サロンのような場所が近くにあれば、意識改革の第一歩となるのでは?

そのような場所が増えるのは非常に喜ばしいことですね!

誰がなるのか

支援者になる人は主に、主婦や失語症者の家族をターゲットにしているようです。

支援者になるには40時間になるカリキュラムを受講する必要があるので、ある程度時間的余裕が必要になってくるのが問題でしょうか。

失語症支援者の資格をもっています!と、それを売りにして医療・福祉関係の方々などが武器として、または施設の強みとしてアピールできるようになれば、取ってみようかなと輪が広がるような気もします。

手話通訳者などはドラマ「オレンジデイズ」の影響によって爆発的に増えたようです。このように、ドラマに取り上げらるとすごい宣伝効果が!誰かしてくれませんかね。。。

マッチングの問題

失語症者と支援者との相性なども考える必要があります。

特にコミュニケーションの支援になってくるので相性は重要な要素です。

まだ始まったばかりなので、このサービスが軌道に乗ればこれから出てくる問題と思われます。

金銭の問題

支援者に支払われる給料の問題などもやはり大きい問題。

昔と違い共働きの家庭も多くなっている現状、ある程度金銭面的な報酬がなければ、支援者になろうとする人の増加は見込めないのかなと。

 

まとめ:失語症者が暮らしやすくなる世の中に!

生活の質を高める。

まだ始まったばかりで課題もたくさんあるようです。

しかし、国が失語症という障害を取り上げた機会を逃さず、支援の輪を広げるのに非常に良い機会!

支援者を作る過程で、サロンが増えて交流できる場所が増えるなど副次的な効果も広げていけたらいいですね。

支援者のサービスが当たり前になれば、活動・参加という視点でもとても可能性が広がります。

わびさび
失語症という障害の認知を広めて、少しでも暮らしやすくなるようにSTとしては協力していきたいところです<(`^´)>

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ABOUTこの記事をかいた人

20代、田舎で言語聴覚士をしています!「わびさび」を感じられる余裕を持つため、QOLの向上を目指します。リハビリ関連の知識のアウトプットを中心に資産運用などにも取り組んでいます。色々なことに挑戦し、役立つ情報を発信できるように頑張ります!!