失語症 症状・種類・コミュニケーション・リハビリのまとめ

失語症とは、何らかの後天的な原因(多くは脳卒中)によって脳を損傷する事で、言葉を司る部分が障害され、それにより言葉を使うことが難しくなる障害です。

失語症とは?

思った言葉が中々出てこないなどが主症状。

言葉を司る脳の中枢(多くは左脳)を損傷することで、

  • 聞く
  • 話す
  • 読む
  • 書く
  • 計算する

以上5つの能力、全ての機能で大なり小なり障害が出現します。

これは、主にコミュニケーションに支障をきたす原因となります。

具体的には、

  • 説明されても何を言われているか理解できない(聞く障害)
  • 気持ちや意見を言葉にできない(話す障害)
  • 大事な書類が届いても読むことができない(読む障害)
  • サインが必要になっても書くことができない(書く障害)
  • 買い物をしても値段を計算できない(計算障害) 

など、重症度により程度の差はあれ日常生活上の様々な面で問題が起こります。

失語症を取り上げたドラマ「はつ恋」

主人公の初恋相手役の伊原剛志さんが失語症者を演じられています!

日本言語聴覚士協会が関わっていて、特徴を捉えて演じられているので、興味のある方は視てみてください。

 

構音障害、失声症、学習障害、認知症とは違います

失語症の症状に類似した障害もあります。

構音障害との違い

言葉を発音する器官(唇や舌など)が麻痺や損傷等することによって、構音(音を作れなくなる)できなくなる障害です。

主に言葉による発音が難しくなります。

  • 軽度⇒「楽しかったです」⇒「たおちかったてつ」など、意味はある程度分かるレベル。
  • 重度⇒「楽しかったです」⇒「あおいあっあえ」など、推測が必要なレベル。など

 

脳血管障害では、口周りだけでなく、呼吸機能・発声機能・鼻咽腔閉鎖機能といった良い音を作るために必要な種々の機能も障害されることになるので、

  • 声がかすれる
  • 声量が小さい
  • 鼻声になる など

呂律が回りにくくなるだけでなく、上記のような症状も併発することがほとんどです。

失語症との大きな違いは、発声が難しいだけで言葉を操る機能は保たれているところです。なので、理解や書字と言った能力は保たれます。

しかし、失語症と合併する(特に発語失行と症状が近似)こともあるので、言語聴覚士としては、しっかり評価し鑑別を行いリハビリ提供することが大切になります。

わびさび
失語症か構音障害かは言語聴覚士に確認を。

 

 

失声症との違い

ストレスなどの心的負荷によって言葉が出なくなる障害のことです。

理解は保たれます。

心因的な物のため心理的ケアなどによって治療を行なっていきます。

言葉を表出する事が出来なくなる症状は類似点ですが、脳の損傷によるものではないため、失語症とは根本から違います。

学習障害との違い

知的な遅れなどないにも関わらず、主に読む、書く、計算するといった特定の行動が難しくなる障害です。

先天的な問題といわれており、後天的に出現する失語症とは違います。

失語症と違い、一部特定的に困難になるのが特徴です。

認知症との違い

脳が加齢や脳卒中などの要因によって、上手く機能しなくなる障害です。

症状として、人の名前が出てこない、複雑な文の理解が難しくなるなど、失語症と類似した症状が出現します。

特に、世間への認知度も圧倒的に失語症に比べ高いのも、間違われやすい要因となっています。

 

原因

左脳を損傷すると失語症になりやすい。

原因はほぼ脳卒中(脳の血管が詰まったり、破れたりする病気)です。

その中でも、左の脳を損傷すると出現しやすい傾向があります。

これは、左大脳半球が言葉に関する機能を司っていることと関係しています。

失語症があるかどうか予測する方法

「麻痺が左右どちらに出現しているのか」

人間は、左脳→右半身右脳→左半身を使って動かしています。

言葉を司っているのは左脳です。

つまり、左脳を損傷すると右半身に麻痺が出現しやすいのです(必ず出現する訳ではありません)。

右片麻痺の方は失語症があるかもしれないとある程度予測することができます。

 

 

言語中枢ってどこにあるの?

言語中枢を直接損傷すると重症化しやすい。

医師の名前から命名された

  • ブローカ野
  • ウェルニッケ野

という2つの領域が言語中枢と言われています。

簡単に言うと、

  • ブローカ野は言葉を発する機能
  • ウェルニッケ野は聞いて理解するための機能

を司っています。

必ずしも左脳の損傷で出現するとは限らない

言語中枢(言葉を正確に話したり、聞いて理解したりするために、中心的役割をする脳の部分)は、多くの人は左脳にあります。

しかし、時に少数ですが右脳、あるいは両方にまたいで存在している人もいます。

言語中枢は利き手と深く関係があります。

右利き:左脳98%、右脳2%
左利き:左脳70%、右脳15%、両方15%
くらいの確率で言語中枢が分布しています。

なので、右半球を損傷しても失語症を生じる可能性はあります。

逆に言えば、左の脳を損傷しても、必ず失語症が出現するわけではないということです(確率は高いですが)!

言語機能をしっかり評価する必要があります。

わびさび
利き手は大切な情報です。フランダース利き手テストがおススメ。

 

人はどのようにして、理解や表出をしているのか?

決まったルートがあると言われています。

簡単に説明すると、

言葉を理解する時
聴覚中枢(音の情報を処理)⇒ウェルニッケ野(言葉の意味を考える)⇒理解。
言葉を表出する時
ウェルニッケ野(話し言葉の元となる文章の構成)⇒弓状束(神経経路)⇒ブローカ野(話すために必要な運動の情報を発語器官の筋肉に伝達)⇒表出

ごく簡単な説明ですが、このサイクルによって人間は言葉を理解・表出して、会話をしています。

わびさび
言語に関わる中枢や周辺領域が損傷を受けると、失語症を発症することになります。
会話をするとはどういうことなのか?

会話をするという動作は言語機能だけで成り立っていません。注意などの種々の機能や非言語的な機能(視線やジェスチャーなど)も使って行なっているのです。

つまり、会話はかなり高次な動作となります。

別の視点から考えると、言語機能を障害したとしても残った機能を使って会話を行う事が出来るということ。

この残った機能を探して、上手に活用出来るように支援するのも言語聴覚士の仕事です。

症状

作成中。

 

どんな種類があるの?

 

合併しやすい障害

 

良くある勘違い

 

失語症の検査ってどんなの?

 

失語症のリハビリ、治療はどんなことをするの?

 

使えるサービスはあるの?

 

コミュニケーションを取る上で気をつけたい事

 

 

まとめ:いきなり外国にきたようなもの

読めない。。

失語症を発症すると、言葉を話す理解することに非常に集中力を要するようになります。これは、日本人が英語を話したり、聞いたりすることと似ています(英語が得意な方は別ですが(-_-;))。

  • 聞く時は、集中して聞き取って何とか聞き取れた単語の意味から内容を理解しますよね。
  • 話す時は、ぽつぽつと単語を一個ずつ思い出して頭の中で必死に文章を作って表出しますよね。

失語症になった方は、程度の差はあればこれと似たような状態に陥ります。

言葉を理解できず、話せなくなったからといって、人格が変わったわけではありません。認知症や子供扱いせず、一個人として人格を尊重して接することが大切です。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

20代、田舎で言語聴覚士をしています!「わびさび」を感じられる余裕を持つため、QOLの向上を目指します。リハビリ関連の知識のアウトプットを中心に資産運用などにも取り組んでいます。色々なことに挑戦し、役立つ情報を発信できるように頑張ります!!