【小児リハ】テレビが子供に与える影響。コミュニケーションの楽しさを知ることが、上手に使うことへの第一歩!

現代は、テレビだけでなくスマホやパソコンなどたくさんのデジタルメディアがあふれた世界になりました。

上手に『使える』ことができれば非常に素晴らしい技術ですが、実際には『使われる』人の方が多いのではないでしょうか?

 

私は、小児リハに携わっています。

そこで話を聞いていると、家ではテレビをずっと見ているなど、デジタルメディアに『使われている』子が非常に多いように思います。

子供は刺激的なものに対して興味津々なので、デジタルメディアにのめり込むのもしょうがないこと。

対応の仕方は親などの指導者が教えてあげなくてはいけません。

必要な時には、私の方から親御さんに助言をさせて頂く場合もあります。

 

今回、小児リハにおいて、デジタルメディアを上手に『使える』ための指導・助言ができるように、勉強をしたことを共有したいと思います。

 

デジタルメディアに『使われる』とは?

皆さんは子供の頃、何時間ほどテレビを見てましたか?

テレビっ子だった私は部活が休みの日などは1日中見てることなんて珍しくありませんでした(-_-;)

 

デジタルメディアが増えた現代。

様々な魅力的な電子機器が溢れています。

  • テレビ
  • スマホ、タブレット
  • ゲーム など

私が子供の頃はゲームボーイアドバンスが流行ってました。

小児のリハビリをしていると、今の子はスマホゲームに夢中な子が多いですね。あと、Nintendo Switch。

アイパットを手放せずリハビリに持ってくる子もおり、そちらに集中してリハビリにならない、、なんてことも。

 

ゲームなどは始めてしまうと中毒性があって止め時がわからなくなりますし、テレビに至っては特に見るものがないのに取り敢えずつけてしまいます。

私も、気づけばテレビつけながら、右手にスマホの二刀流。

特に目的もないのに、ボーとみていて、気づけば夕方。。

まさにデジタルメディアに『使われている』といっても過言ではない状態でした(/_;)

何となくデジタルメディアに触れているって人は私も含めかなり多いのではないかと思います。

わびさび
大人でもこのような状態なので、子供に至っては。。

 

テレビの長時間使用による子供への弊害

日本では2004年から(わびさび調べ)ごろから、テレビの長時間視聴の危険性について提言しています。

テレビの長時間使用がもたらす影響

  • 長時間の視聴は1歳6ヵ月児の意味ある言葉(有意味語)の遅れと関係がある。
  • 特に日常やテレビ視聴時に親子の会話が少ない家庭の長時間視聴児で有意味語出現の遅れる率が高い。
  • このようなテレビの影響にほとんどの親が気づいていない。

 

引用:日本小児科学会 こどもの生活環境改善委員会

とにかく、『長時間視聴を避ける』ことが大切。

ここでいう、長時間視聴とは4時間以上のテレビ視聴のことです。

小児科学会が推奨しているのは1日2時間以内になります。

テレビ長時間視聴の弊害と言われている物

直接的なコミュニケーション不足により、
⇒1歳6ヵ月 言語発達の遅れ
⇒3歳6ヵ月 社会性の遅れ

テレビ視聴により動かないことで、
⇒運動能力の遅れ

強い光を浴び続けることで、
⇒睡眠障害 

テレビを見ることが悪いのではなく、

長時間視聴により直接的なコミュニケーションが不足すること

がよくありません。

テレビを見ている時間が長いということは、親とのコミュニケーションが不足している可能性も高いということ。

つまり、一概にテレビが悪いわけでなく、直接的なコミュニケーション経験の不足によって発達に遅れが生じている可能性があるということです!

 

親がテレビを見せてしまう目的

  • 核家族化
  • 待機児童問題 など

現在の日本は、子供の養育を支援してくれる環境は十分には整っていないように思います。

家事や仕事など様々なことと折り合いをつけて、子育てを頑張っている方々がほとんどでしょう。

人間は機械ではありません。

時には、自分の時間が欲しくなることもあります。

時間を作るための道具として、テレビなどのデジタルメディアは非常に便利な道具にもなりえます。

テレビをみせる主な理由3つ

  • 娯楽やコミュニケーションのツール
  • 早期教育
  • 子供をその場にとどめておく

「テレビをみて、じっとしていてね」など、多動傾向のある子でもテレビやスマホをみている間はジッとしている子も多いです。

長時間使用には養育者との関連があるとも言われています。

わびさび
『子は親の背中を見て育つ』という言葉のとおり、養育者である大人がテレビやスマホを長時間見ている場合、子供も長くなる傾向があるようです。

 

上手に付き合っていくことが大切

ここまで、テレビなどのデジタルメディアへの長時間使用がもたらす危険性について述べてきましたが、科学的な根拠は乏しいとも言われています。

言語の遅れなどがあたかも全てのメディアによるもの!という論評は短絡的。

前述したように、テレビの視聴が長くなることで、子供がその時間に得るはずであった言語活動等の時間的比率が減るのが問題ということです。

 

一家に一台はテレビがあるのが当たり前の現代。

ずっと子供の世話をしていることができる時代でもありません。

昔に比べ近所付き合いの減少など、周囲との関わりも薄くなっています。

テレビなどのデジタルメディアには頼らずには生活が難しい場合もあると思います。

 

要は、養育者の配慮次第ということ。

  • 良い側面⇒様々なことに対して興味をもち、取り組む「きっかけ」になる(能動的)
  • 悪い側面⇒「一方的」に与えられる情報に満足して行動しなくなる(受動的)

良い側面を前面に出せるように、上手な活用をしていくことが大切です。

わびさび
『使われる』のではなく『使える』ように支援していくという事。

 

デジタルメディアを上手に使えるようになるための提案

提言

1.2歳以下の子どもには,テレビ・ビデオを長時間見せないようにしましょう.
内容や見方によらず,長時間視聴児は言語発達が遅れる危険性が高まります.

2.テレビはつけっぱなしにせず,見たら消しましょう.

3.乳幼児にテレビ・ビデオを一人で見せないようにしましょう.
見せるときは親も一緒に歌ったり,子どもの問いかけに応えることが大切です.

4.授乳中や食事中はテレビをつけないようにしましょう.

5.乳幼児にもテレビの適切な使い方を身につけさせましょう.
見おわったら消すこと.ビデオは続けて反復視聴しないこと.

6.子ども部屋にはテレビ・ビデオを置かないようにしましょう.

引用:日本小児科学会 こどもの生活環境改善委員会

『三つ子の魂百まで』と昔からいわれておりますが、普段からのしつけが大切です。

長時間視聴する癖がついてしまうと、中々そこから抜け出すのが難しくなります。

大人の場合もそうですよね。。

そのような場合は、移行までの緩衝材として、テレビをコミュニケーションツールとして使うのも一つの手と思うのです!

絵本やおもちゃを通して、コミュニケーションを取ったりしますよね?

使うツールをテレビにして、コミュニケーションをとるのも全然ありだと思います。

「アンパンマンに何が出てきたの?」など

コミュニケーションを図る道具として使用するといった考え方です。

好きなテレビをビデオなりで録画しておき、ジッとしていてほしい時だけ、見せるなど。

そうすれば、内容もある程度把握できていますし、見終わった後に会話のツールとして使用できます。

 

お子さんがおられる方は、「学力」の経済学という本を読んだことある方も多いのではないでしょうか?

1日に1時間程度のテレビ視聴やゲーム使用が子供の発達に与える影響は、まったくテレビを観ない・ゲームをしないのと変わらないことが示されています。

一方、1日2時間を超えると、子供の発達や学習時間への負の影響が飛躍的に大きくなることも明らかになっています。

引用:pp57

このように、統計学的にも適度にデジタルメディアを使用する分には問題ないとしています。

安易にテレビを取り上げることは危険
今まで、ずっとテレビやスマホを触ってきた子に対して、いきなり取り上げることは環境が一変することと同義なので非常に強いストレスを与えることになります。

私も子供の頃、ゲームを取り上げられたことがあります。その時は、非常に反発しましたし、取り上げられたからと言って勉強に取り組むわけでもありませんでした。

結局、インターネットなどの他の代用品をみつけて、時間をつぶすといった現状でした。

わびさび
デジタルメディア以外の興味をもてることを一緒に探してあげるのが一番の近道なのかもしれません。一筋縄ではいきませんが。。

 

まとめ:コミュニケーションの楽しさを知ってもらいたい!

私の場合、家でテレビばかり見ている子供には親への助言だけでなく、

  • 絵本やおもちゃなどと触れ合う機会を増やす
  • 外で遊ぶことの楽しさを教える など

リハビリの中で時間を作って様々なことに対して興味を持ってもらえるように取り組むようにしています。

取り組みの良かったものなどを親御さんに伝達したり、一緒に遊んだりする中で、体を動かしたり、コミュニケーションをとることの楽しさというものを、ぜび子供たちには知ってもらいたいのです!

 

普段、テレビやスマホなどに夢中の子は、

兄弟が多かったり

親が仕事で忙しかったり

といった理由で、親とマンツーマンでコミュニケーションを取る機会がどうしても減少してしまった結果、寂しさなどを紛らわすためにデジタルメディアにのめり込むといった側面もあるのではと思っています。

リハビリの時間を通して、セラピストと接することでそういった側面も軽減できないかと。

 

また、リハビリに来るときは、車に乗ってお父さんやお母さんと一緒に来院してきます。

その時間もまた、その子にとっては一緒に行動する貴重な時間とも思うのです。

帰りの車の中では、ぜびとも「~して楽しかったね」とか「今後~をやってみようか」など、お父さんやお母さんとコミュニケーションをとる機会にもなってほしいと思っています(^o^)

そのために、リハビリでしたことやできたことを保護者の方にできるだけたくさん伝えるようにしています!

 

わびさび
小児リハ、特にコミュニケーションのリハビリに携わる身としては、デジタルメディアの与えうる危険性についてしっかり説明し、その対策を提案、相談に乗れる信頼関係を築くことが大切と再認識しました<(`^´)>

スポンサーリンク



コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

20代、田舎で言語聴覚士をしています!「わびさび」を感じられる余裕を持つため、QOLの向上を目指します。リハビリ関連の知識のアウトプットを中心に資産運用などにも取り組んでいます。色々なことに挑戦し、役立つ情報を発信できるように頑張ります!!