【リハビリ訓練】呼吸・鼻咽腔閉鎖・口腔構音の機能改善に使われるブローイング。アイディアや応用の仕方を紹介!

ブローイングを子供時代に知らぬ間にやって行儀が悪いと怒られた人も多いのでは?(^_^.)

主に鼻咽腔閉鎖機能不全に対するアプローチです。

その他、ストローに息を吹き続けるための呼吸機能やストローをくわえ続けるための口唇閉鎖力などの口腔構音機能も必要になります。

機能改善の目的として、ブローイングを訓練として使う方も多いのではないでしょうか?

一人でも気軽にできる訓練ですので、リハビリとして言語聴覚士が行うからには、一人では得られない最大限のパフォーマンスを出す必要があります!

この記事では、ブローイングを行う上でのアイディアなどを紹介します!

ブローイングとは?

水を入れたペットボトルにストローをつっこんで、ブクブクします。

ストローを水に入れる長さは基本5cm。

その状態で、10秒以上吹き続けることができれば正常範囲と言われています。

良い動画あったので確認してみてください!

わびさび
動画のようにペットボトルにちょっとした工夫すると、負荷量を手軽に変えることができるのでおススメです!

ブローイングの種類

ブローイングにも2種類あります。

ソフトブローイング

通常のブローイングの方法はソフトブローイングの方です。

「ブクブク」と軽く泡立つくらいの勢いで長く吹き続けます。

水という抵抗がある中で、持続的に吹き続けることで、鼻咽腔閉鎖機能に関する筋(口蓋帆挙筋など)を持続的に収縮させることができます。

ハードブローイング

ラッパを吹くような勢いで強く吹く方法です。

ソフトブローイングが困難な場合に使われたりすることが多いようです。

異常な呼気運動や鼻腔への呼気誘導を助長させる可能性があるので、訓練としての適用には注意が必要である。

引用:廣瀬 肇,柴田貞雄,白坂康俊:言語聴覚士のための運動障害性構音障害学,医歯薬出版,東京,2001,286.

わびさび
ケースバイケースで使う必要がありますね。
注意

  • 認知機能が低下していると水を飲むリスク有。
  • 過度に行い過ぎると過呼吸のリスク有。
  • ストローの長さに注目。長くないと5cm以上水に沈められないリスク有。
  • ストローの太さに注目。細すぎると圧が強まる。

 

ブローイングの効果を最大限発揮するための工夫

私が臨床で使う際に行っている工夫を紹介します。

姿勢調整

これは絶対に必要です!

不安定な姿勢では最大限のパフォーマンスを発揮することができないばかりか、逆に余計な代償動作を誘発する原因になりかねません。

  • 足底設置
  • 下顎を引き、頭頸部軽度屈曲
  • 両上肢はリラックス(机上に乗せるなど)

の調整を最低限行いましょう。

下肢については、膝の間にタオルを入れて挟んでもらい、その上からゴムバンドで緩く縛りましょう。

下肢が正中位にあった方が、内臓も持ち上がり、体幹の筋が働きやすいので!

また、ストローの位置によって姿勢が崩れないように注意。

逆に、ストロー位置をコントロールすることで体幹伸展を誘導しましょう!

わびさび
この時、頭頸部も一緒に伸展しないように注意しましょう。

鼻咽腔閉鎖機能に対して

  1. 事前に軟口蓋を冷却刺激
  2. 鼻から息を吸う

この2点を意識しましょう。

軟口蓋への冷却刺激は、感覚入力が目的です。

普段は軟口蓋の筋肉を動かすぞ!って意識してないですよね。

軟口蓋の筋肉の動きは知覚しにくい所なので、冷却刺激をして今からどこを動かすのか教えてあげましょう!

わびさび
どこの筋肉が動いているのか、知覚しながら運動することでパフォーマンスが向上します!

 

鼻から息を吸ってもらうのは、鼻腔と咽頭の通り道を作ることで、軟口蓋の筋肉(特に口蓋帆挙筋)の筋緊張を落とす為です。

なぜ、この手間が必要かというと、筋の活性には最大限の収縮と伸張を繰り返すことが大切だからです。

わびさび
ピンポイントに大きな筋の運動を誘導してきましょう!

呼吸機能に対して

前述した姿勢調整が呼吸筋の賦活にはもっとも大切です。

もし仮に、

  • 鼻咽腔閉鎖機能の低下で鼻から息漏れ
  • 口唇閉鎖力の低下で口から息漏れ

があった場合は、徒手的にでも良いのでしっかり閉鎖を行いましょう!

 

もし、患者さんにペットボトルを持ってもらえるのであれば、

  • 胸郭の大きな動きを誘導
  • 呼吸に合わせて、横隔膜へ向かって軽く内臓を持ち上げて腹圧を高める

など呼吸筋に対する促通手技を並行して行うと効果的です!

わびさび
口すぼめ呼吸と違いブクブクと視覚化できるのがいい所。

口腔構音機能に対して

一つ目は、ストローをくわえる位置を調整することで部分的に閉鎖を誘導することが出来ます。

  1. 側方からオーラルコントロールをしながら、CIセラピーのように健側の口唇の動きを抑制。
  2. 麻痺側の方でストローを把持してもらい、ブローイングを行う。

水に入れるストローの深さで簡単に強度を調整できます。

 

二つ目は、ストローを舌の正中部に乗せることで、舌側部の筋緊張を高めると同時に舌中央部の緊張を軽減することができます。

ブローイングという動作を、舌の筋緊張調整に使おうという提案です!

結構、舌縁部の緊張が低く、舌背が盛り上がっている状態の方は多いです。

そんな舌の状態では、構音において大切な舌縁の安定と舌中央部のダイナミックな動きを作ることが難しいので、ブローイングという課題を使って、筋緊張を調整します!

わびさび
やっている感覚としては、結構使えるかなと。

 

3つ目は、頭頸部を固定してストローの位置を調整することで、口唇の突出を促す方法です。

そのまま、口唇の前方への動きを誘導して筋活動を促すのも良いですが、下顎の運動にも使えます。

口唇を突き出すと下顎も同様に追従してきます。

いわゆる、これ以上口唇だけじゃ突出できない!という状態を脱却するための代償動作ということになるのですが、これを利用します。

主に外側翼突筋ですが、咀嚼筋や舌骨化筋群を誘導の中で賦活することが可能です。

ストローを軽く左右に動かしたりして、動作の中で下顎の運動も誘導していきましょう!

わびさび
結構、口唇を突出することはできても、遠心性の活動を行いながら口唇閉鎖を作るのは難しい方が多いです。
口唇の運動を誘導したい場合は、下顎の動きは抑制しましょう。 

 

訪問リハビリでも結構活躍する

訪問リハビリでは、自主訓練としてブローイングを指導することがあります!

結構手軽にできるので、患者さんもやってくれます。

水を準備するのがめんどくさいって方とかは、ピロピロ笛をおススメしています。

今では、少しお高いですが、専用の道具もあります。

わびさび
難易度を調整できる点はいいですよね。

また、私も持っているのですが、パワーブリーズという商品があります。

結構お値段はりますが、継続して使うことが可能なので、続けて使うのであればこちらの方が良いかもしれません。

私が使っているのは、赤色の重負荷のもので、腹筋、背筋、横隔膜を鍛えるのに、スポーツ選手や歌手(B’zの稲葉浩志さんが有名)などが使用している物です。

わびさび
かなりきついので、患者さんには緑色をおススメします。

 

まとめ:目的を絞ることが大切

ブローイングという課題を使って様々な機能を賦活することが可能です。

全部どりできたら良いのですが、一番効果的なのは患者さんをしっかり評価して適切な方略を提供することだと思います。

わびさび
どんな問題点があるのかを見極めたうえで、機能を活性化させるひとつの方法としてブローイングを活用していきましょう!

 

参考にした文献

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ABOUTこの記事をかいた人

20代、田舎で言語聴覚士をしています!「わびさび」を感じられる余裕を持つため、QOLの向上を目指します。リハビリ関連の知識のアウトプットを中心に資産運用などにも取り組んでいます。色々なことに挑戦し、役立つ情報を発信できるように頑張ります!!